鰻と日本酒の関係は、切っても切れない。脂の豊かな鰻には、酸味と旨味のバランスが取れた日本酒が合う。では、何が最も鰻の旨さを引き立てるのか。
蒲焼には、辛口の純米酒がよく合う。タレの甘みと酸味のある純米酒が拮抗し、互いの個性を引き立てる。冷やして飲むよりも、ぬる燗(40〜45度)が鰻の脂と馴染みやすい。
温度が香りを開く。ぬる燗は、日本酒と鰻の双方の潜在力を解放する。
白焼には、フルーティーな吟醸酒がお薦めだ。鰻そのものの繊細な旨味を邪魔せず、すっきりと流してくれる。こちらは冷やして、鰻の温もりとのコントラストを楽しむのが一興。
肝焼には、力強い純米大吟醸か、あるいは熟成した古酒を。肝の濃厚なコクに対抗できる、深みのある日本酒が必要だ。この組み合わせは、鰻好きの大人にしか辿り着けない、至高の境地である。